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社内勉強会2017.04.20 Thu

キュレーションメディアに振り回されないためにライターが心がける2つのこと

まえがき

ウィルフォードのメンバーは成瀬さんに制作した記事、WEB、動画などのフィードバックをしてもらうことがよくあります。そんな時、自分たちでは気づけなかったような鋭い意見をもらえることが多くあり、成瀬さんはコンサルタントをしながらクリエイティブにも精通していると実感します。

キュレーションメディアが普及し、粗悪なメディアが生まれたことで、著作権侵害や情報の信憑性が低い情報の蔓延が起き、Webライターに対する仕事にも影響が出ました。そこで今回は、成瀬さんに「ライターとして心がけるべきこと」について話をしてもらいました。

キュレーションメディアがなぜ陥落したのか

成瀬:最近、色々と問題を起こして注目を集めたキュレーションメディアがあったよね。
僕は正直、キュレーションメディアは腐っているものが多いなと思ってた。だから、「あぁ、やっぱりな・・」って。

なぜかと言うと、キュレーションメディアを立ち上げる企業の多くが、目先のお金のためだけで立ち上げていて、読者のためには作られていないから。過去にも「不動産が儲かるぞ!」、「人材ビジネスが儲かるぞ!」みたいなことで思想も理想もない企業が現れてきて、消えていったし、Web界隈でも、「Web広告が儲かるぞ!」、「SEOが儲かるぞ!」って同じことを繰り返している印象。

キュレーションメディアの出だした時も同じ空気だった。キュレーションメディアは先に情報を公開した方が有利になる先行者メリットが大きい競争ゲームなんだよね。競争の中で、ライターたちは良い記事を書くために十分な時間が取れないという状況に陥る。ある程度は質が低下してもgoogle的に質が低いと判断されなければOKということで、情報の信憑性が怪しい記事や、コピペ(著作権違反)記事が出てきてします。そうするとメディアとして情報の質が低くなってしまうよね。

さすがのGoogleでも記事の質を推測することはできても、物事の真実を知っているわけではない。googleの特性を理解していて、複数サイトの良いとこ取りをしてまとめているキュレーションメディアは、「たくさんの情報が網羅され整理されている」と判断されて、SEO的に検索上位に上がりやすい(この事件の後、googleが質の低い記事の検索順位を下げるアルゴリズム改定を発表したが具体的な内容までは明らかではない)。

これらを僕らが非難しても仕方ないので、きっといつかGoogleが腐ったメディアたちを成敗してくれると信じよう。

で、本題。じゃあ僕たちウィルフォードは何を心がけているのか?

1つ目「情報の質」2つ目は「情報の伝え方」。

クリエイターの心得1:情報の質にこだわる

ウィルフォワードとして、クライアントとメディアを作っている中で、ユーザーが求めている価値を提供するためには、しかるべき労力をかけるべきだと思っている。

本当に価値のあるものを提供するために、インタビューをして入念に下調べをしたら、手間も費用もかかる。しかし、それでもユーザーに価値のある情報を届けたいと思っているクライアントと仕事がしたいし、その価値を作り出して届ける必要がある。

情報の質にこだわるなら、その情報に対する世論はどうかを調べ、事実的背景を持たせる必要がある。
間違った事実や、都合の良い解釈はせず、クライアントの正しい価値をユーザーに届けたいと思っている。

こうして情報の質をこだわると次の課題が、「その情報をどうやって伝えるか」ということ。

クリエイターの心得2:情報の届け方にこだわる

僕がウィルフォワードのクリエイターにフィードバックする時に、よく「作家病だね」って言うことあるよね。文章を書く時、かっこいい言葉、気持ちのいい言葉を並べていたりするだけでは駄目って意味なんだよね。

歌の歌詞にあるようなカッコいい言葉の並びは、耳障りが良く、書いた人の自己満足はあると思う。でも、その言葉を本当に実感して生まれた言葉じゃないとしたら、本当の価値を届ける手段として最適ではない。

僕らの自己満足で記事を書くのではなくて、クライアントが本当に届けたい情報を最適な手段で表現することが僕らには求められてくるわけ。

伝え方を考慮するならば、世の中にはどんな情報や考えがあって、それに対して自分はどう考えているのかをきちんと整理することが大切。そして、それを正しく表現する書き方も大切。今の時代有名な人がやってるというだけで、これといった根拠もないのに、盲目的に信じてしまうこともあるからね。

そして、ただ良い記事を書いても、それがユーザーに届かなかったら意味が無い。

例えば、記事が面白いのかつまらないのかで、その情報を届けられる範囲が変わってくる。だから表現のテクニックを磨いて本当に価値のある情報を届けて、人を幸せにできるようにしたい。

その為にいろんな書き方とか、面白く見せる方法をみんなで学んでいこう。タイトルだけ良くて引っ張られるけど、中身が空っぽでは本当に良い記事とは言えないからね。

今、みんなが良質な記事を書いたとしても、キュレーションメディアで検索順位が負けてしまう可能性がある。そこで、「良い文章描いているのに、どうして読んでくれないんだ!」ってなるんじゃなくて、自分達の記事をしっかりと届けるまで責任を持つ必要がある。

たくさんの人に読んでもらうために、キュレーションメディアで稼いでいる人と対等に張り合えるくらい、というか負けないSEOの知識を勉強したり、上手く書く技術を磨かなくてはいけない。

まとめ

今メディアは大きな転換期を迎えている。1つは薄っぺらい記事を量産し、信頼が低く、無責任状態なメディア。
もう一つはウィルフォードが目指している本当の価値を届けることを目的としたメディア。

世の中に既にあって、人を幸せにする可能性があるけれど、残念ながら隠れてしまっている魅力や価値や愛。こういう僕らが潜在愛と呼んでいるものを形にして、価値ある情報として人に届けていきたい。そのために、SEOや表現する力が必要になる。

今後この世の中は、必ずそういったものが必要とされる方向に向かっていくと思う。

「この情報は本当に正しいのかな?」、「誰が喜ぶ記事なのかな?」と不安に思うのではなく、自分達が胸を張ってやれる仕事をするクリエイターになってほしい。