なぜ、ウィルフォワードは企業対抗駅伝に出場するのか
「社員を元気に 企業を元気に そして日本を元気にする」をテーマに掲げた日本最大級の企業対抗駅伝。
ウィルフォワードの加納由理(元マラソン日本代表)が大会アンバサダーに選出いただいたことをきっかけに自分たちも出場しようとウィルフォワード駅伝部を結束して出場。
フルマラソンを2:34’で走る代表の成瀬、昨年のドイツ出張のついでに出場したベルリンマラソン(どっちがついでかは怪しい)でサブスリー(フルマラソンを3時間切りをするという市民ランナーの憧れの名誉)を達成した青木をはじめ、ハイレベルなメンバーでのチーム構成が予想されていた・・・。
しかし、坂本(ランニング歴8ヶ月で100kmウルトラマラソンで10時間切り)は結婚式の準備で不参加、スピードランナーで短い距離では成瀬を上回る総力をもつ松平は友人とのキャンプとのダブルブッキングで不参加が確定。
こうなれば普段走っていないメンバーも今回を機に走ってもらうしかない!
ということで、5名のメンバーが選出。
(みんなで練習している様子)
駅伝出場自体が初めてのメンバーがいる緊張の朝、
出場前に監督の成瀬が送ったメッセージを紹介しよう
1区:鈴木高弘(たかひろ)
スタートはなるべく前の方から行く。
女子よりも速そうな人の後ろだとスムーズに出られる。
とにかく最初はみんなハイペースでいくので飛ばしすぎないこと。
ごちゃごちゃすると思うので、あまり行ったり来たりせずに温存。
折り返してからなんぼでもチャンスはある。
若いやつほど前半飛ばすので、ベテラン感の出てる
おっさんにぴったりくっつく「おっさんずラブ作戦」。
テーマ曲はスキマスイッチ「Revival」。
2区:伊藤智史(伊藤ちゃん)
おそらく混成チームも女子を投入してくるので前のチームで抜けるチームもあると思う。
また後ろから追ってくるチームもあるので、焦らずに。とにかくマイペースの「マイウェイ作戦」
テーマ曲はフランクシナトラ「マイウェイ」。
3区:青木玲仁(りょーと)
走れる感覚もあると思うが過信は禁物。周回遅れも混ざって順位は不明の混戦。
1kmまでは気持ちよくいくと思うので、それまでにちょうど良いペースメーカーを見つけて前半は温存。
風が吹いたら後ろに隠れて、前に出る時はピッチ走法。
折り返してからはどれだけ順位を上げられるかの後半重視「ハイケイデンス作戦」
テーマ曲は弱虫ペダルより姫野湖鳥「恋のヒメヒメぺったんこ」。
4区:中嶋友里(ゆりちゃん)
100kmウルトラと胃腸炎を乗り越えよくここまで辿り着いた。
頑張ることよりも楽しむことを!笑顔を振りまき、観客を魅了!
「#企業対抗駅伝に可愛い子がいる」とツイッターにトレンド入り。
笑顔も走りも誰にも止められない「笑顔が止まらない作戦」。
テーマ曲はももいろクローバーZ「走れ」。
5区アンカー:成瀬拓也(なるせさん)
なんだかんだと色々あるけどここまできたら言い訳無用。捻挫がなんじゃい。
ブランクも捻挫も関係ない「そんなの関係ねぇ作戦」。
テーマ曲は藤井隆「ナンダカンダ」。
撮影応援:保村周治(しゅうじ)&池田理香(りか)
休日返上できてくれてありがとう!
この伝説の一幕を残し、ウィルフォワードの熱き情熱のほとばしる「ウィルフォワードほっこりランニング部」のドキュメンタリーを!
テーマ曲はサバイバー「アイオブザタイガー」。
ということで、みんなで襷つなぐぜ!!
ではレースの様子はは各自の回顧録を見ながら想像してください。
企業対抗駅伝レース回顧録
1区:鈴木高弘(たかひろ)
企業対抗駅伝当日10時27分。開始3分前。
眼の前には色とりどりのTシャツを着た背中が見えていた。
自分は第一区、一番最初のランナーだった。
司会の煽る声。始まるカウントダウン。
ピリッと見えない電気が走るように、「いよいよ」という空気が周りを包む。
正体のわからない心配が心臓をつんつん突いてくるような心地の悪さを感じていた。
自分はちゃんと走れるのだろうか?
第一走者としてのプレッシャー。会場のざわめき。
0の数字のカウントダウンと共に始まったレース。
最初の1キロのタイムは4分20秒。
「最初はみんな飛ばしやすいのでセーブ。ペースの安定しているベテラン感のあるおじさんについて走る。」
このアドバイスを信じて実行するも、おじさんについていくことができず、何度か見つけては離されていった。
周りのランナーの息遣いの乱れやフォームの乱雑さが気になってしまう。
その後、2キロの時点では同じ4分20秒/kmほど。しかしここで精神的な焦りか、苦しさを強く感じるようになる。
しかし私には秘策があった。
ロードレースのスポーツ漫画「弱虫ペダル」の作中で逆境の時に歌うと大逆転劇が始まる歌。「恋のヒメヒメぺったんこ」を頭の中で流した。しかしなにもおこらない・・・。
タイムはこの時点でわからなくなっていたが、3キロ地点を過ぎた時点でペースはかなり落ち、その後もさらに落ちてゆく。
こんなにしんどかったか。いつ終わるのか。負の感情は増えるばかり。
しかし、4キロ手前で駅伝アンバサダーもしていたパンちゃん(加納さん)がランナーの応援に逆走してくれていた。
「恋のヒメヒメぺったんこ」も無効化した私だが、仲間の顔を見ただけでなぜか負の感情が消え、みんなの為にも頑張らなくては!という気持ちが湧いてきた。
さっきまでは限界と思っていたはずが、なぜかペースをあげることができる。
最後の1キロ、私は遠くに見えるゴールだけを見て、その下にいる仲間の顔を思い浮かべて走り抜けた。
ゴール前は、直に他の仲間の声が届く。私はさらにプルス・ウルトラ(限界突破)をした。
結果、中盤のマイナスを取り返すことができ、なんとか最初のペースに近いアベレージのタイムでゴールすることができた。
応援されること、仲間がいること、それが力になることを強く感じたランだった。
そしてその後、仲間を応援し、並走し、頑張る仲間の姿をきちんと撮るため、替えのバッテリーを取りに戻るがゆえにチームのゴールの瞬間に立ち会えなかった鈴木であった。
次回はアベレージ4分とゴールに立ち会うことを目指そうと思う。
2区:伊藤智史(伊藤ちゃん)
タスキをつなぐことの楽しさ・責任感を実感した初駅伝
ウィルフォワードのメンバーとして、今回初めて駅伝に参加させていただきました。
そもそも、駅伝に出場すること自体が初めての試みです。一区間5キロを5人でつなぐというシンプルなレース。
成瀬さんから直々に受けた伝令は、「マイウェイ作戦」。
無理に追い抜いたり、付いていこうとしない。あくまで、自分のペースを最後まで貫き通すというもの。
自分のペースで走るって、結構難しいですよ。どうしても、前を走ってる人たちが目についてしまう。
合わせてるつもりはないのに、いつの間にかペースが上がってしまう。気づいたときには息が上がり、足がガタついてきます。
1人で走るだけならば、絶対に歩いていただろうなぁ。でも、歩くわけには行かないですよ。
1区を必死に走ってタスキをつないでくれた鈴木さんがいてくれて、3区にはタスキを待ってくれてる青木さんがいるんですから。その先には、中嶋さんと成瀬さんが控えてる。
ウィルフォワードの代表として出場させてもらったのに、繋げられなければ申し訳なさすぎる。
へばりながらも走り切りましたが、5キロという距離が今日ほど長く感じたことはありませんでした。
駅伝って、同じ走る競技でもマラソンとは違う喜びがあります。
チームで声を掛け合い、一体感を持ってやれること、つなぐことの責任感があること。
次の駅伝は、もっと上手にタスキをつなごう。この喜びを感じたから、次はまでにもっと短時間で走り切れるように。
3区:青木玲仁(りょーと)
昨年の9月にベルリンマラソンにてサブスリー(フルマラソンで3時間きり)をしてから8ヶ月が経ったが、あれから走る時間をなかなか確保できておらず、今月も月間走行距離は30kmであった(フルマラソン前は月に270km走っていた)。
しかし、個人種目ではなく、今回は駅伝というチーム種目。
“仲間のために”と思う方が力が出てくるタイプなので、練習不足ではあるものの、5kmという短い距離であればそれなりに走れるのではないか・・・?と前向きに考えていたが、レース後、それはかなり甘い考えだったと気付かされることになる。
今回は5区間ある内の3区間目を担当。
仲間から襷を受け取り、最初の1kmは快走。
無理なく走ったつもりだったが、3’40”/kmと予定より速いペース。
もう少しペースを落としてもいいかと3’50”/kmぐらいに調整をしたものの、2km通過した時点から一気に苦しくなる。
これまでだったらこのぐらいのペースでハーフマラソンも走れていたのに、今の自分にはこのペースは2,3km維持するのが精一杯・・・。
結果、平均4’00”/kmをなんとか切るぐらいのペースで襷をつないだ。
仲間とタスキのつないで走ることは楽しいのだが、練習不足故にかなり走力が低下した自分に愕然とした。
走る目的を見つけないと、このままさらに衰えていく一方・・・。
さて、いい目標になりそうな大会を見つけないとな。
4区:中嶋友里(ゆりちゃん)
今朝、我らがウィルフォワード代表、成瀬さんから提案された私の作戦名は「笑顔が止まらない作戦」。
それを聞いた時の感想は、「なんて良いネーミングなんだ!」と心がほっこり。
そこで、 私の掲げたテーマは、笑顔で元気に、良い感じで走ること。
青木君から襷を受け取り、テンポ良くスタート!!
と思ったら一キロ目は4′17″/kmで入っており、テンポが良すぎたことに気がつく。
最後まで元気に走るにはペースが速すぎるので、すぐにスピードを下げ4′40/kmへ修正。
気温も高く疲労感を感じながら中間地点を通過。
息を上げながら走っていると大会アンバサダーを務めるパンちゃんの姿が。
そこで存分に元気を取り戻しペースを再度上げる。
それでもあとラスト2キロを切った辺りから 「ユリさん!頑張って!!」と応援の声が。
そこには走り終えた鈴木君や伊藤さん、
応援隊兼カメラマンとして駆けつけてくれた池田さんと周治くんが待ち構えていてくれた。
それが嬉しくて自然と笑顔に。
写真には仲間を見つけて嬉しそうに笑っている瞬間がばっちりと収められていた。
残りの数百メートルあたりからキャプテン青木君が並走してくれ、少しペースを上げられた。
青木キャプテンの応援を胸に、元気にアンカーの成瀬さんの元へ。
襷を渡す時も笑顔だった。
「ファイトです!!」と力を込めて襷を渡した。
体調や練習が思うようにできておらず、タイムとしては10㎞のベストタイムより遅いものだったが、気持ちは晴れやかで、走りきれてよかった!と達成感を感じることができた。
休日なのに駆けつけてくれた応援メンバー、襷を繋ぐ仲間がいたからこそ、気持ち良く走りきれたと思う。
応援の力は何よりもパワーになるんだと実感したレースだった。
5区アンカー:成瀬拓也(なるせさん)
正直、万全には程遠い状態だった。
練習不足の上に、1週間前に捻挫したのが完治していない。出場するだけで精一杯かなと思っていた。
そんな当日の朝4時半。
泣きながら起きた息子の勇輝くんの熱を測ると39度の高熱。緊急病院につれていった結果、胃腸炎と診断。
弱った家族を置いて駅伝を走りに行って良いものかと、みんなに説明して棄権することも考えた。
そんなことを考えていると、勇輝くんが高熱に弱りながらも「パパ、またね。頑張ってね」と。
2歳児でも何かを感じてくれているのかコレはやるしかない。
急いで準備をして電車に飛び乗り、駅伝会場へ。
到着したのはスタートの数分前。
スタートの号砲と共に選手たちが一斉に走り出す。
自分の会社のユニフォームに袖を通し、楽しみながらも真剣な思いが表情から伝わってくる。
やはり、駅伝はいい。
1区、2区、3区、4区と応援をしながらも少しずつ身体を動かす。
やはり、捻挫は治っておらずまだ痛む。正直、全力疾走をできる状態ではない。
それでも、ここまできたのだ。できる走りをすれば良い。
それでしばらく走れなくなっても特段何かが控えているわけでもないので構わない。
そんな思いで4区を走るゆりちゃんが来るのを待つ。
襷を受け取り、いつもよりも落ち着いてセーブ目に走りだす。
足は痛くはない。徐々にスピードに乗せていく。
余裕をもって通過した1kmの通過は3’21″。
「思ったより速いな」と思いつつ、痛みが出ないようにバランスよく接地して走ることを心がける。
とにかく周回遅れを含めてすごい人の数を抜いていく。
傍から見ていたら一人だけ次元の違う速度で走っているように見えるはず。
そして、2kmの通過は6’43″。この1kmは3’22″。
「あれ?やっぱり遅くない。もしかしてこのままいけるのか?」
もうここからはタイムを気にするのは止めだ。
アドレナリンが出ているからなのか、応援のおかげなのか、なぜか全く痛みがでてくる気配すらない。
もう、このままいけるところまでいこう。
3km通過。4km通過。
かなりきつくなってきたがペースが落ちるというほどではない。
もう何人抜いただろうか。もうペース維持もきつい。
遠くにゴール手前にくぐる鉄道が走る橋が見える。
あそこまでいけばあと一息。もう一度、最後のアクセルを踏む。
橋の手前で仲間の応援。両脇には各チームの応援。
会場に響くアナウンス。さぁ、もうゴールは目前。
仲間たちがゴールで出迎えてくれているのが見える。
最後のスパートをして、ゴールテープへ飛び込む。
ゴール。手元の時計で16’36″。
万全と言えない中では上々のタイム。
苦しかったけど、楽しかった。
そして、みんなで1本の襷を繋ぐことができて嬉しかった。
あぁ、やっぱり駅伝は最高だ。
撮影応援:保村周治(しゅーじ)
補欠要員兼撮影、そして応援担当として、 参加した今回の企業対抗駅伝。
会社単位でこういったイベントに参加したのは約8年ぶりで 懐かしさを感じたと同時にもう一つの感覚を得た。
社員も代表も、パートナークリエイターという、 本来であれば外部の人間として扱われる立場の人も、 ともに同じ企業の人間としてチームを組んでいること。
そして、少しでも順位を上げるため、 全員が一丸となって力を尽くす様子を見て、 これからの企業のあり方に希望が湧いた。
フリーランスは外部の人間。 会社にとって本人の成長は関係ない。 しかしウィルフォワード には お互いの人生に深く関わっていく人間関係がある。
その会社のスタンスを改めて感じた1日になった。
撮影応援:池田理香(りか)
企業対抗駅伝の一般観覧は可能かどうかとウィルフォワードの投稿にコメントをしてみると、、、
青木さんと成瀬さんから返信があり。
「応援団」を任命され……たわけではないが、観覧可能ということで応援に行くことを決意。
ただ行くだけなのもあれなのでなにか出来ることはないかと考え始める
5/24(木)・25(金)
ベタだけどこのこの時間で出来て、比較的実用的なものは…と考えた結果、決定
材料を買いに出掛け、切って印刷して貼って…の作業。
応援はひっそりと始まっていた
5/26(土)9:00
現地到着。
ちょっと早く着いてしまったな…と思い、ひとまず1人で撮影の練習がてらファン駅伝を観戦。
9:30
唯一既に顔を合わせている青木さんに連絡を取り
みなさんどちらにいらっしゃいますか?と尋ねると場所は教えて頂けたが、青木さんはまだ到着しないとのこと………
Facebookやホームページなどでこちらは勝手に把握しているみなさんの中に1人で乗り込むことを余儀なくされたのであった。
緊張度:85%
そして「初めまして…!」といきなり声をかけて
無事合流に成功した。
(まるで有名人に声をかけるように緊張したのはここだけの話)
それからは想像通りの面白くて優しいみなさんと一緒に話をしながら全員が揃うのを待った。
少しずつ解けてきた緊張感とまだ馴染めない雰囲気でおろおろしながら、ついに”それ”を取り出した
手作り団扇である!
勝手に会社のロゴとみなさんのお写真を拝借して作ったので、若干の気まずさがあったものの…歓声があがり胸を撫で下ろした。
この瞬間一気に距離が縮まったように思う。
肝心の応援はというと、慣れないカメラ(入手したのが前日夜)に慣れないランナーの撮影、さらに団扇を持って応援するには腕と余裕が足りず、みなさんの姿を見つけるので正直精一杯だったが向かい側から手を振ってくださったり、隣にいてくださったりして、時間の経過と共にチームの一員のような気持ちで応援することが出来た。
タスキが手渡される瞬間、思いが重なり繋がる瞬間。
ほぼほぼ初めてお会いしたにも関わらず、これまでに各種媒体で感じていた熱い思いが目の前から伝わってきてこちらまで心震わされた。
と、同時に、以前東京マラソンを観戦しに行ったときに思った。
「わたしも走ってみたい」という気持ちが再燃した。
1人では無理でも、みなさんと一緒なら…と思ってしまったのだ。
「世界をひとつの家族にする」
この方々ならそれをやってのけるのだろう…!
だって、初対面のわたしを家族のように温かく迎えてくださったのだから。
ウィルフォワード駅伝部の挑戦
そんなみんなの思いで振り返った企業対抗駅伝。
結果はと言うと、、、
総合順位:59位
男女混合部門順位:22位
なんと、5区成瀬さんは部門区間賞を獲得!
「次はこのレースに出たいね」と早速次のレースの話をしながら、美味しいお蕎麦で打ち上げ(成瀬さんはゴールしてすぐに家族のもとに帰宅)。
ということで、企業対抗駅伝挑戦記のご報告でした。
最後に、今回の企業対抗駅伝のダイジェスト映像(30秒程度)を作成しましたので是非ご覧くださいませ(^^)
来年はみなさんも会社でチームを組んで襷を繋いでみてはいかがでしょうか?
ウィルフォワードもあなたの会社の挑戦をお待ちしています!