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社内勉強会2014.03.06 Thu

人を巻き込み動機付けしてしまう『祭りディレクション』の極意

こんにちは、代表の成瀬です。

「祭り(まつり)ディレクション」という言葉がウィルフォワードあります。一般的な言葉ではないので、僕ら造語です。

映画だとディレクターというと「監督」の意味ですから、
ディレクションというのは「監督」「制作指揮」
「制作管理」的な意味だと思います。

じゃあ、何が祭なの?って感じですよね。
今日はそのことを少し触れたいと思います。

そもそも制作は、クリエイティブ(制作物など)自体が
目的になることは少なく、企業が作る映像やWebである限り、
何のために作るかという目的があります。

その目的を果たす手段の一つとしてクリエイティブがあるわけです。

写真1:映像撮影している風景

例えば、検索経由でホームページに訪れた人に
『社長の思いや理念を伝える』のが目的で、
『社長のドキュメンタリー番組を作る』というのは
その手段ということになります。

ほとんどの場合がこのクリエイティブを
作ることのみが仕事と捉えがちです。

つまり、良いドキュメント番組ができたからOKですよね?
となりがちという意味です。

しかし、クリエイティブを作るプロセスというのは非常に特殊です。
社長の思いや理念を伝えるドキュメントであれば、
社長の思いや理念を深堀りしていくこともあります。

深堀りするために、色んな取り組みをクローズアップしたり、
そのために社員に関わってもらったりすることも良いかもしれません。

静的に出てきたものをカメラに捉えるのではなく、
動的に本来内に秘めて出てきていなかったものまで引き出すという感じです。

例えば、実際に先日行った撮影を例に説明しましょう。

ある経営者の方から「会社の理念を発信するためには、まず社員さんが理念に共感してもらうことから始まり、最終的には社員さんの言葉でその理念を発信してもらいたい」という依頼を頂き、企画がスタートしました。

しかし、僕たちが様々な社員さんの話を聞いていくと、
社員さんはみんな会社に対する肯定的な想いをすごく持っていて、
むしろその想いが社長に届いていないことに気づきました。

そこで、僕らは企画内容を変更したのです。
それは、『社長の思いを届けるという名目で、社長が社員一人ひとりに感謝の声をかけもらい、その感謝の声をかけていく中で社員の思いに触れてもらおう。』
というものです。

「社長が社員みんなに感謝を伝える」

ここまで来ると、引き出すために取り組む企画自体が
目的そのものになっていくような感じです。

それをやりやすい空気を作りながら、結果カメラにも納めていく。

ニュアンスとしては、
お祭りって「神さまに感謝を伝える」とか
「平和を祈念して」とか目的があり生まれたと思うんです。

しかし、実際は「わっしょい!」とか「エイヤッサー!」って
やること自体が目的化している。
その行為自体が大きな価値を生んでいる。

そんな感じに近いんです。

とにかく、「カメラマンだから撮影するだけ」とか
「ライターだから記事を書くだけ」とか、
「ディレクターだから脚本通りに進行するだけ」とか
枠にとらわれるのではなく、やっている当人たちが
楽しく「わっしょい!」って盛り上げながらどんどん攻めていく。

勝手にメルマガを発行して、制作プロセスを全社員に発信したり、制作に関係なく頼まれてもいないけれど、社員さんのサービスショットを撮りまくったりしています。
また、カメラを回していない時でも、社員さんに理念や思いを聞き出して承認の声がけを行う等、実は僕たちやっている方も結構楽しくて、一見、直接関係ないようなことが良い制作を支えていることわけなんですよね。

「祭ディレクション」ってそういうことです。

具体的に何するの?ってところは興味があるところだと思いまzすので、
どこかのタイミングで整理して、みなさんにも共有できればと思います。

ではでは、今週も元気よく行きましょう!「わっしょい!!」