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親孝行2014.08.14 Thu

究極の親孝行とは何か

皆さま、こんにちは。
映像クリエイターの岩崎理加(Rica Chang)です。

突然ですが、皆さまは「親孝行」していますか?

一緒に旅行に行ったり、プレゼントを贈ったり、
感謝の想いを手紙に綴ってみたり。

私は両親のことを本当に愛しているので、
つい最近からですが、
色んな親孝行をさせてもらっていました。

けれど、親にとっての一番の幸せは、そういった贈り物以上に、
とてもシンプルなものだと今は思って、それを実践しています。

今日は、そんな究極の親孝行に気付くことができた、
私のエピソードを伝えさせてください。

「バファリンのCM」が大っ嫌いだった。

物心ついたときから、
すごく苦手な時間がありました。

それは、親と「バファリンのCM」を見るとき。

風邪気味の母を心配して、娘がとっても優しく気遣う…
そんな内容だったと思うのですが、

理想的な娘の姿を見るたびに、
テレビを消してしまいたい気持ちになっていました。

実は私、相当な「親孝行コンプレックス」だったんです。

両親のことが大好きで大好きでしょうがないのに、
なぜか親に気持ちを伝えたり、
愛を表現することが、すごく恥ずかしくて、

愛情の裏返しとして、今でも思い出したくないくらい
親に冷たく、きつく当たってしまっていました。

本当は親孝行しなきゃいけないのに、
むしろ、そうしたいのに。

親に対して、天邪鬼な態度で、
冷たくしか接することができない自分が、
本当にイヤでした。

想いをカタチにする文化との出会い

プライドのせいで長い長い反抗期を送っていた最中、
大学4年のとき、ある学生団体の講演で
講師の方が放った言葉に胸を掴まれました。

「誰もが親に感謝を伝えたいと思っている」
「自分の誕生日に、親にプレゼントを贈る文化を創りたい」
「親孝行をビジネスにしたい」

もう劣等感の傷口に塩を塗られている気分でした。

「親孝行」という言葉だけでも顔を背けたくなるのに、
その方の親孝行に対する想いと自分の願望が重なって、
いつまでもその言葉が忘れられませんでした。

その方は起業されたばかりの経営者。

もしかしたら、この会社と関わっていけば、
私もいつか親孝行ができる娘になれるんじゃないか…
そして、私のような人にも親孝行ができるようになってほしい…

そんな想いがきっかけで、インターン生を始めることに。

その会社とはまさに、
現在のウィルフォワードでした。

心から愛している親に、つまらないプライドのために、
「ありがとう」も「大好き」も伝えてこれなかった自分…

インターン生を始めて、これで親孝行ができるようになるはず!!

と希望を抱いていたのですが、
当然、インターンを始めただけでは、
20数年来のプライドは治らず(笑)

逆に「親孝行」を意識しすぎて、
親に優しくできない自分に
葛藤を覚える日々を送っていました。

そんな中、ウィルフォワードに関わった人たちが、
次々と「親孝行」を実践していく姿を目の当たりに。

ある人は、久しぶりに親へ電話をして感謝を伝えたり、
ある人は、初任給で親に御馳走をしてあげたり、
ある人は、講演会に親を呼び、大勢の前で親に気持ちを伝えたり…

親への感謝や愛を、勇気を持って示す彼らの姿に、
私のプライドはいつの間にか小さくなっていました。

ようやく、親孝行って難しいことでも、
恥ずかしいことでもないのだと感じ始めたのです。

そして、社会人になる前夜の3月31日に、
手紙で初めて、親に23年間の「ありがとう」を綴りました。

社会人になった4月3日には、電話で母に、
「いつも、ありがとう」と伝えることができました。

生まれて初めて自分の声で伝えた
親への「ありがとう」は、私の嗚咽で震えていました。

その翌年の自分の誕生日には、
「生んでくれて、愛してくれてありがとう」という想いを、
亡くなった父には手を合わせ、
母には手紙につづって、気持ちを伝えました。

母は手紙を本当に喜んでくれて、
いつも見ていたいからと、
私の手紙を職場に飾ってくれました。

そして「理加の手紙を見た職場の同僚が、感動して涙を流してたのよ!」
と嬉しそうに私に伝えてくれました。

しかし、その手紙以上に母が喜んでくれたものがあります。
それは「私の笑顔」でした。

親の愛は、ただただ大きい。

社会人1年目のときに知り合った、子どもを持つ女性に、
「親にとって一番の幸せって何ですか?」と何となく質問してみたら、
「自分の子供が幸せで笑顔でいること。
ただそれだけで、最高に幸せな気分になるのよ」と教えてくれました。

実はこの言葉、私の母も普段から言っていることでした。
しかし、そんなの「建前」だと思っていた私は、
知り合いの女性の言葉を聞いて初めて、
親は子供の幸福を本当に喜んでくれるものだと、
やっと気づくことができたんです。

だから、私は24回目の誕生日の日から、
母の前で笑うようになりました。

というのも実は、私は今まで母の前ではあえて笑わないようにしていたのです。
母の関心を引きたくて、わざと笑わない娘を演じていたのです。

けれど今は、母の前でちゃんと笑えています。
それが、母にとっての本当の幸福だと分かったからです。

きっと親孝行って、何かをプレゼントをしたり、
肩を叩いたりするだけではなくて、
子供である自分自身が笑顔で幸せでいることが
「究極の親孝行」なんです。

だって、親は自分が誕生したことだけでも、
心から喜んでくれていたはず。

そんな存在に求めることは、きっとただ一つ。
「幸せでいてほしい」
それだけなんだと思います。

私は娘という立場ですが、
心から愛している親に求めることもただ一つ。

それは、親が私に望んでいることと同じことです。

あなたの笑顔が世界を幸せにする

でも、それは、親や自分の娘だけへの孝行ではなくて、
自分を大切に想ってくれている人すべてに対しての孝行なんだと思います。

大切な人が楽しそうなこと。
笑顔でいること。
幸せそうでいること。

その姿を見ただけで、人は喜びを感じる生き物。
だからこそ、私は幸せでありたいし、
いつも楽しそうでありたいんです。

そうあるだけで、大切な人たちを喜ばせられるなら、
そんな簡単なことはなくて、喜んでいつも楽しくいられますよね。

あなたが幸せでいることが、
あなたを大切に想う人への最大の贈り物。

その気付きを胸に、
一生親孝行をしていこうと思います。