人生はメールで切り開く
50名ほど学生がいると印象に残る学生は数名。女性は印象に残りやすいが、その子はパッと見で目立つ学生ではなかった。
その子とは
麗澤大学 経済学部 経済学科
小野瀬わかな
説明会後に届いたメールでその子のほんわかした外見ではわからないしっかりした印象を受ける。
「ライター説明会&講習会」に彼女は再び現れた。やはり目立つ子ではなかった。真剣な視線は感じたが、発言が多いわけでもみんなをリードするような感じでもなかった。
しかし、その日の夜にメールは届いた。「ライター説明会&講習会」に参加した感想とお礼のメールだった。
彼女はライターの選考を受けたが面接を行った志村の判断は「否」だった。合格でも不合格でも1人ずつにフィードバックを添えて連絡をしようという僕らの主旨で志村は彼女へ連絡をした。その日の夜に彼女から再びメールが届いた。不合格でもフィードバックの連絡をしたことに対するお礼のメールだった。
同日、ウィルフォワード代表の成瀬は当時一緒にラジオのパーソナリティーを務めていた御堂さんと一緒にラジオの公開収録を兼ねて、学生向けに就職活動の相談会を行っていた。
実は彼女はそこにも現れていた。やはり目立つ学生ではなかったが、帰り際に声をかけてくれた。
「ライターとしては不合格になっちゃったんですがフィードバックの連絡をしてくださってうれしかったです。これからもよろしくお願いします」と言った彼女は悲観する様子でもなく、笑顔だった。
そして、その日の夜に彼女から再びメールが届いた。
成瀬は志村に一連の連絡をくれていたことを共有した。そして「マメに連絡ができるというのは素晴らしいことなのでもう一度会ってみたら?」と一言添えた。
志村は気乗りしない様子だったが、「成瀬が言うなら・・と会うことにした。
そして、再びの面接を経て、彼女は「クリエイター勉強会」に参加をした。やはり、その日の夜にもメールが届いた。クリエイター説明会に参加した感想とお礼のメールだった。
そして、彼女はウィルフォワードのインターン生となった。2ヶ月のインターン期間を経て、彼女は長期インターンシップ生としてウィルフォワードに卒業まで残った。
一度、他社へ就職した後、ウィルフォワードのメンバーに相談することを通して、彼女は再びウィルフォワードのメンバーになった。
全ては彼女がしたたかに計算で行ったことかもしれない。習慣化した彼女の行動かもしれない。しかし、もはやそれはどちらでも良いことなのだろう。大切なことは、彼女が自分の力で道を切り開き、今僕らの大切な家族の一員であるということなのだから。